MCP(Model Context Protocol)フォーマットは、AIアプリケーションやシステム間でデータや機能をやり取りする際に使われる、標準化された通信プロトコルおよびデータフォーマットです。2024年にAnthropic社が提唱し、AI分野で急速に注目されています。
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主な特徴と役割
共通インターフェース
MCPは「AIのUSBポート」とも称され、AIモデル(例:GPT-4、Claudeなど)と外部データソース(データベース、API、ファイル、クラウドサービスなど)を、個別のAPI設計なしで簡単に連携できる共通規格です[^2][^4][^7]。
標準化されたデータフォーマット
MCPは主にJSON-RPC 2.0形式を採用し、リクエストやレスポンスのやり取りを統一フォーマットで行います。これにより、異なるシステムやツール間でも互換性を保ちながら通信できます[^6][^8]。
多対多連携の簡素化
従来はAIモデルごと、データソースごとに個別のAPIや認証方式が必要でしたが、MCP対応同士なら「一つの標準」に合わせるだけで多対多の連携が可能になります(M×N問題がM+N問題に)[^2][^3]。
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基本アーキテクチャ
構成要素 | 役割・例 |
ホスト | ユーザーが操作するAIアプリ本体。例:Claude Desktop、ChatGPTプラグイン基盤 |
クライアント | ホスト内でサーバーとの通信を管理。例:VS Code拡張の内部機能 |
サーバー | データや機能を提供。例:天気API、翻訳サービス、社内DB |
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利用シーンとメリット
- AIチャットボットが社内データベースや外部APIにアクセスして情報を取得
- AI搭載IDEが外部ツールやコードリソースと連携
- クラウドサービスやIoT機器とのリアルタイムデータ連携
MCPフォーマットの導入により、API設計や運用負担が大幅に軽減され、AIアプリケーションの開発・拡張性が高まります。
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まとめ
MCPフォーマットは、AIアプリケーションやツール間の連携を「共通言語」で実現するための標準プロトコルです。今後、AI・クラウド・IoT分野での業界標準となることが期待されています。
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