生成AIコーディングアシスタント「Continue.dev」で開発生産性を劇的に向上させる方法

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はじめに:なぜ今、AIコーディングアシスタントが必要なのか

2025年、生成AI技術の進化により、開発現場は大きな転換期を迎えています。GitHub Copilotをはじめとするクローズドソースのツールが注目を集める中、完全オープンソースかつ無料で利用できる「Continue.dev」が、開発者コミュニティで急速に支持を集めています。

株式会社フィールフロウでは、生成AIを活用したシステム開発を推進しており、Continue.devを含む様々なAIツールの実践的な活用方法を日々研究しています。本記事では、Continue.devの導入から実践的な活用方法まで、開発生産性を劇的に向上させるノウハウをお伝えします。

Continue.devとは?オープンソースAIコーディングアシスタントの新たな選択肢

Continue.devは、VS CodeやJetBrainsといった主要なIDEで動作する、カスタマイズ可能なAIコーディングアシスタントです。最大の特徴は以下の3つです:

1. 完全オープンソース・無料

  • GitHubでソースコードが公開されており、誰でも無料で利用可能
  • プライバシー重視の開発者にとって、ローカルでAIモデルを実行できる点は大きなメリット

2. 高度なカスタマイズ性

  • 7つのビルディングブロック(Models、Context、Docs、MCP Servers、Rules、Prompts、Data)により、特定の用途に特化したアシスタントを構築可能
  • チームの開発スタイルやコーディング規約に合わせた最適化が可能

3. マルチモデル対応

  • OpenAI、Anthropic、Googleなどの商用モデルから、Codestral、Llama、DeepSeekなどのオープンソースモデルまで幅広く対応
  • ローカルモデルとクラウドモデルを使い分けることで、セキュリティとパフォーマンスのバランスを最適化

Continue.devの主要機能

1. Tab to Autocomplete(タブ補完)

コードを入力中に、AIが次に書くべきコードを予測し、タブキーで即座に補完。単一行から複数行のコード生成まで対応。

2. Chat(チャット機能)

IDEから離れることなく、コードに関する質問や説明をAIに依頼。コードベース全体を参照しながらの対話が可能。

3. Edit(編集機能)

コードの一部を選択し、自然言語で修正指示を出すだけで、AIが適切にリファクタリング。

4. Agent(エージェント機能)

複数ファイルにまたがる大規模な変更を自動実行。開発者の意図を理解し、必要なツールを自動選択して実行。

導入手順:5分で始めるContinue.dev

VS Code での導入

  1. 拡張機能のインストール
    • VS Codeの拡張機能マーケットプレイスで「Continue」を検索
    • 「Install」をクリックしてインストール
  2. 初期設定
    • Continue.devのアイコンが左サイドバーに表示される
    • より良い体験のため、右サイドバーへの移動を推奨
  3. Hubへのサインイン
    • 「Get started」をクリックしてContinue Hubにサインイン
    • 事前構築されたアシスタントをすぐに利用開始

JetBrains IDEでの導入

  1. プラグインのインストール
    • Settings(Ctrl + Alt + S)を開く
    • Pluginsセクションで「Continue」を検索
    • インストール後、右側のツールバーにContinueアイコンが表示
  2. 設定完了
    • Hub にサインインして利用開始

実践的な活用シナリオ

シナリオ1:コードレビューの効率化

@codebase このプロジェクトのコーディング規約に従っているか確認して

Continue.devは、プロジェクト全体を理解し、コーディング規約の違反箇所を指摘します。

シナリオ2:ドキュメント生成

選択したコードのJSDocコメントを生成して

関数やクラスの詳細なドキュメントを自動生成し、チーム内での知識共有を促進。

シナリオ3:テストコードの自動生成

カスタムコマンドを設定することで、選択したコードに対する包括的なユニットテストを生成。エッジケースも考慮した高品質なテストを実現。

シナリオ4:リファクタリング支援

このコードをより効率的に書き直して

パフォーマンスと可読性を両立したコードへの自動変換。

生成AIコンサルティングの観点から見たContinue.devの価値

株式会社フィールフロウでは、以下の観点からContinue.devを高く評価しています:

1. ROIの最大化

  • 初期投資ゼロで始められる
  • 開発者の生産性向上により、プロジェクト期間を20-30%短縮可能

2. セキュリティとコンプライアンス

  • ローカル実行により、機密コードの外部流出リスクを排除
  • 金融・医療などセキュリティ要件の厳しい業界でも導入可能

3. チーム全体の底上げ

  • ジュニアエンジニアの学習曲線を大幅に短縮
  • ベストプラクティスの自動適用により、コード品質の標準化を実現

4. カスタマイズによる競争優位性

  • 自社の開発スタイルに最適化したAIアシスタントの構築
  • 蓄積された開発データによる継続的な改善

導入時の注意点とベストプラクティス

1. モデル選択の重要性

  • コード補完:高速・軽量なモデル(DeepSeek Coder、StarCoder)
  • チャット・編集:高精度なモデル(Codestral、GPT-4)

2. プライバシー設定

  • テレメトリーの無効化
  • ローカルモデルの活用

3. チーム導入のステップ

  1. パイロットチームでの試験導入
  2. 効果測定とフィードバック収集
  3. カスタマイズと最適化
  4. 全社展開

まとめ:生成AI時代の開発体験を今すぐ始めよう

Continue.devは、オープンソースの理念と最先端のAI技術を融合させた、新時代の開発ツールです。無料で始められるため、まずは個人プロジェクトで試し、その効果を実感してください。

株式会社フィールフロウでは、Continue.devを含む生成AIツールの導入支援から、カスタムAIアシスタントの開発まで、幅広くサポートしています。生成AIを活用した開発効率化にご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。


著者プロフィール 株式会社フィールフロウ 取締役CTO

生成AIのコンサルティングとシステム開発を通じて、企業のDX推進を支援。最新のAI技術を実践的に活用し、開発現場の生産性向上に貢献している。

関連サービス

  • 生成AIコンサルティング
  • AIを活用したシステム開発
  • カスタムAIツールの開発

本記事は2025年6月時点の情報に基づいています。Continue.devは活発に開発が進められているため、最新情報は公式ドキュメントをご確認ください。

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Develop

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